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2008年01月29日

Canned Coffee of the Year 2007

随分,発表が遅れてしまいましたが.ようやく,Canned Coffee of the Year 2007を決定しました.

http://ccoy.so.land.to/2007/topics/canned_coffee_of_the_year/


再度,お断りしておきますが, ランキングは,「缶のデザイン」「商品の斬新さ」,また「エポックメイキングな商品であるか」を判断基準としています. したがって,「缶コーヒーの味」については評価基準としていません

また,このようなランキングづけを不快に思うかたもいらっしゃるかもしれません.
あくまで個人的な趣味で行っていることとして,ご容赦下さい.


さて,2007年は200本近い中から11本を選んで,順位付けしたのですが,非常にクオリティの高い年で,捨てがたい商品が沢山ありました.
11本以外は,何も紹介しないというのは,非常に心苦しいので,以下に最終選考まで残ったけど,惜しくもランクインさせることができなかった缶を並べておきます.

2008年01月28日

CCOY2007 11位 「JT Roots AROMA WHITE HOT LATTE」

缶の表面には透明なフィルムが貼ってあって,その下にある和紙のようなものが透けて見えるようになっている.
正直なところ,この缶のデザインの完成度が高いとは思わない.
しかしながら,この透明なフィルムと和紙を使った缶は,新しいデザインの可能性を感じる.
その可能性を評価して,11位入選とすることにした.

CCOY2007 10位 「コカコーラ GEORGIA SEASON'S BEST 第2弾【ベトナムブラウンパール】」

これは,コカコーラが現在のロゴマークに変更したことで,デザインの自由度があがったことを象徴する逸品.
↑の写真のように,デザインを「好き放題」にしてる.
「デザインを自由にするなんて当たり前」のようだけど,ジョージアの場合,ちょっと事情が違う.
以前は↓の写真のように,デザインに統一感を持たせるために「自由なデザイン」が難しくなっていた.

今のロゴマークに変わった当時は正直言ってイマイチだなと思ってたけど,近年,そのロゴマークの変更がデザインの自由度をあげるのに効を奏しはじめてきたなと感じる.
ジョージアは商品のラインナップが膨大だから,統一感を全く無くすわけにはいかない.
かといって,全部同じようなデザインでは商品ごとの特徴がだせない.
そこで,統一感を出すためのロゴ部分をなるべく小さくしようという結論に至ったのだろうと思う.

シーズンズベストのシリーズはどれも自由なデザインをしてて,どれを入賞させてもよかったんだけど,とりあえず,ピンク色が鮮やかだし,あんまり無い色の缶コーヒーだしってことで,第2弾のブラウンパールを選んでみた.
↓第1弾,第3弾,第4弾

CCOY2007 9位 「SUNTORY BOSS 楽園 -やすらぐ深煎り-」

今年のランキング付けの際に非常に頭を悩ませたのが,Suntory.
ここ数年,Suntoryは非常に平均点の高いデザインの缶を出す.
平均点が高いだけに,出る商品のほとんどがランキング付けの最終選考まで残ってしまう...
その中でも,一際目を惹いたのが,2007年入ってまもなく発売されたこの「楽園」だった.

評価のポイントはまず,「全体の色の鮮やかさ」
そしてなんと言っても,「白い文字の使い方」が秀逸であるところ.
「楽園」と「BOSS」の白い文字と,「背景の鳥」の白が効果的に使われていて,「文字」と「絵」が美味く調和している.
つまるところ普通の絵画とこういった商品のデザインとしての絵の違いは,「文字と絵」を調和させなければいけない点にあると言っても,それを否定する人は多くないはず.
(↑最近,銀英伝読んでるから,田中芳樹の文体を意識してしまうな,,,)

CCOY2007 8位 「KIRIN FIRE 水出し珈琲」

この缶はなんと言っても,青がいい!
この一点でも,十分ノミネートされるには値するけど.

それに加えて水出し珈琲という商品名が目を惹く.
水出しコーヒーは「ダッチコーヒー」とも呼ばれたりする抽出方法で.
水出し抽出自体は,UCCが割と前から積極的にやっている抽出方法だから,特に驚くほど目新しいって分けじゃないんだけど.
やっぱり,商売としては,商品名に「水出し」をしっかり打ち出しているKIRINの方が上手いんだろうなと思う.

マーブル調になってる青色の鮮やかさに加えて,蓋部分の金色,蓋のちょい下のスチールの銀色もよく調和してる.
あとこれは自分のフェティズムに類する領域で申し分けないけど,マイクロエンボス(缶の表面がざらざらになる加工)がされてる缶は,やっぱ手に取って見てて飽きないんだよねw

CCOY2007 7位 「ITOEN ストローで飲むコーヒーゼリー」

ランキングは「デザイン」と「企画の面白さ」の2面から評価してるんだけど.
この缶に関してはほぼ100%「企画の面白さ」を評価してのランクイン.
↑は,4年くらい前に発売された,ゼリーインの缶コーヒーだけど,それ以来他にはゼリーインの商品って無かったと思う.

久々にゼリーインに挑戦したという点も高く評価したいが,
加えて,このストローの折たたみ方がカッコいい!
こんな狭い空間に,ストローを収納するとは!
ストローの「蛇腹(じゃばら)」って普通はストローをL字型にするためについてるんだろうけど.
このストローに関しては,「収納するため」と「長さを少しでもつけるため」に「蛇腹」が2箇所もつけられている.
クリームが入ってないっていうことも手伝って,味はお世辞にも美味いとは言えないけど

「ゼリーイン」「ストロー付き」という二重に挑戦的なこの商品を評価せずにはいられない.

CCOY2007 6位 「Asahi WONDA 圧力仕立て 黒い微糖」

この「圧力仕立て」シリーズを初めて見たとき,
「このシリーズは売れるだろうな」
と思ったのを良く覚えてる.
案の上,↓のようにシリーズ化された.
(一番最初に発売されたのは↓の右2つ)
「消費者は中身じゃなく外を見て買う」ってのは,よく言われる言葉だけど.
この商品もまさしくその成功例の1つと言えると思う.
「圧力仕立て」って要するに,「エスプレッソ抽出」と全く変わらないわけで.
ハッキリ言って目新しいことは何もしてない
でもあえてこういうネーミングをすることで,売れるようにするのは上手いなと感心させられる.

そしてやはりこのエスプレッソマシンの絵のインパクトは素晴らしい.
実際,工場でこんな家庭用のマシンを使ってるわけは無いわけだけど
消費者の右脳に訴えかける力がある.

ということで,「ネーミング」「デザイン」の二面から評価できるこの商品を高く評価したいと思う.

CCOY2007 5位 「SUNTORY BOSS THE ESPRESSO ボスの休日」

あえてパイプだけを描くことで,おなじみのBOSSのおっさんが休日をとってることイメージさせる. 本来あるべきものを描かないことで,無いことを強調する
ってのは,近代芸術とかでは使い古された手法なんだろうけど.
そういった手法を,「たかが」缶コーヒーに使ってるっていうのは,サントリーが缶のデザインというものを重要視していることの表れだといえる.

9位の「BOSS 楽園」のところにも書いたけど,最近のSUNTORYは非常に平均点の高いデザインをする.
しかし,かつてはSUNTORYも暗黒時代というべき時期があった.
↓は2002年から2004年あたりまでのBOSS.
昔,BOSSのパロディ商品で,BOZEのTシャツとかが売られてたが,それに通じるものがある.
こういう商品のほとんどは著作権無視の違法商品(※注 多分)だと思われる.
キャラクターの品位を下げるってのはそれだけ企業にとってマイナスだということだ.
それをSUNTORYが自らやるとは・・・なげかわしい・・・
こういった,キャラクターに対する愛が感じられない遊び心はいただけない.

一方,「ボスの休日」はキャラクタの品位は落とさない,キャラクターに対する愛が感じられる遊び心だと言える.

CCOY2007 4位 「JT Roots ROAST ONE コロンビア アドゥルト」

実際手にとらないと,写真では分かりにくいんだけど,帯状につけられた3本の「溝」
こういう「溝」が付いた缶のことを「ビード缶」って言います.
「ビード缶」の商品はJTのRootsのROAST ONEシリーズで昔から使われていて.
↓一番左のが初めてビード缶を採用した缶だったと思う.
4つ並べてみると良くわかるけど,どれも 「ビード缶」であるデザイン上の必然性が全くない.
特に一番右の「THE MEXICAN」にいたっては,「溝」のせいで,後ろの絵が分断されてしまっている.

一方,受賞作品の「コロンビアアドゥルト」は「溝」がしっかりデザインの一部になっている.
JTが「ビード缶」を使い始めて約3年にしてようやく,いいデザインの「ビード缶」が出たなという印象.

そしてなんと言っても斬新なのが「蛍光色」
缶コーヒーに限らず,缶に「蛍光色」を使っている商品なんてこれまでにないのではないだろうか.
蛍光色を使うとどうしてもバランスの悪い配色になるというか...
よほどうまく使わないと蛍光色の部分が浮いたデザインになってしまう.
その点,この「コロンビアアドゥルト」は「ビード缶」「蛍光色」が実にうまく調和してると思う.

CCOY2007 3位 「JT Roots CUSTOMBLEND BITSTYLE」

↑左の写真が通常品.
中央と右の写真が,数十個に一個くらいの割合である,シークレット版のもの.
通常品では「微糖」と書かれているところが,「ダーツ」と「チェッカーフラッグ」になってて.
通常品では「CUSTOM BLEND」と書かれているところに「It's your Lucky day!」と書かれている.

いわゆる,コアラのマーチの「まゆ毛のあるコアラ」とかと同じ発想のもの.
ただ,コアラのマーチと決定的に違うのは,「缶コーヒーマニアでもない限り気付かない」という点だろう.
もしかしたら,こういうシークレット要素がある缶コーヒーってこの商品が初めてではなかったかもしれないけど.
自分が気付いた限りコレが初めて

管理者のように,缶を手に取って,眺めてニヤニヤしてる人間にはたまらない逸品.

CCOY2007 2位 「NESCAFE 匠 ブラック無糖」

いよいよ2位.
この世代の匠シリーズは「ブラック」に限らず非常にお気に入り.
↓の「匠 カフェオレ」「匠 冷涼仕込み」「匠 香煎造り」も最終選考まで残った.

さて,本題の「ブラック 無糖」に話を戻す.
↑の写真は,この缶を別の方向から見たもの.
「銀の月」は「コールドの味わい」をイメージして,「赤い月」は「ホットの香り」をイメージしているらしい.
どちらの面も良く見ると,文字の色などを細かく使いわけている.
「金」「銀」「白」「赤」「黒」,非常に相性のいい色だけど,この5色がどちらの面もバランスよく配置されている.

この缶を高く評価している理由は,「和」だ.
「匠」というネーミングからも分かるように,このシリーズは「和のコーヒー」というコンセプトを打ち出している.
そしてこの缶のデザインはそれを見事に成功させている
↑は「SUNTORY 憩」.
「和」を意識した「コーヒー」というと,ともするとこのような「緑茶」っぽいイメージのものになりがちである.
しかし「匠 ブラック」の場合は,「コーヒー」という「西洋」のものを自然に「和」に変換することができている.

CCOY2007 1位 「DyDo D-1 24WorldStars」

最後まで迷った.
2007年はホント,いい缶が多かった.
その中で,この「24 WorldStars」を1位に選んだのは,
缶コーヒーに対して一番強い「製品愛」を感じたから.
どれを1位に選ぶか,ホントに迷ったけど,結局最後は直感にまかせて決めました.

この缶は,DyDoのキャンペーンでプレゼントになってた物で非売品のもの.
(オレはチートしてヤフオクで買いましたが...)

キャンペーン用ということで,コスト度外視の贅沢なし豆の使い方をして.
世界24カ国,26種類の豆を使用してるそうです.

「缶コーヒーのキャンペーンで缶コーヒーをプレゼントする」
とか, 「コスト度外視の究極の缶コーヒーを作る」
っていう発想は,開発者の缶コーヒーという製品に対する思い入れによるものに他ならない.
もちろん,他の企業や他の製品にも,一つ一つの商品に開発者の一つ一つの思い入れがあることは間違いないと思いますが.
そんな中でも,この「24WorldStars」は,一番,鮮烈な形でその「思い入れ」を感じることができた逸品だと評価したい.